Tags:

京都大作戦2014、牛若ノ舞台。

ステージの上に2人の男性が居た。1人は坊主頭で手にマイクを持ち、もう1人はアコースティックギターを抱えステージの上で胡坐をかいていた。その姿を見て、京都大作戦に弾き語りのユニットが出るなんて珍しいなと思ったのを覚えている。

手拍子をして迎え入れるオーディエンスに対し、坊主頭の人物が「ごめんね。相方のギターを信じてやってきたから…」と優しく語りかけて手拍子を止めた。

手拍子が止まったステージから鳴らされた音はとても綺麗なアコースティックギターの音色。しかし、坊主頭の人物が歌い始めると同時にぼくの先入観はあっという間にぶっ壊された。ステージ上から鳴らされたのは、マイク1本、ギター1本という珍しいスタイルのヒップホップだったのだ。

いや、大きく見るとジャンルはヒップホップになるんだと思うのですが…。

汗だくになりながらメッセージ性の強い歌詞をえげつない熱量で歌い上げるその姿は、まるでブルーハーツの甲本ヒロトさんのようであり、これはパンクロックなんじゃないかと錯覚するほどでした。

ただ、これはきっと、ぼくがパンクロックという音楽に物事に対する芯や熱量を感じているからであり、ロックに対して同じようなイメージを持っている人が聴けばロックに、メタルに対して同じようなイメージを持っている人が聴けばメタルにと、捉える側によってジャンルの壁を簡単に超える音楽なのではないかと思います。

ぼくはこの「MOROHA」という存在を知って3年くらいと短いですが全国デビューは2010年。「出れんの!?サマソニ」で世間を騒がせた事がきっかけだったとか。

今回は、MOROHAの3rdアルバム「MOROHA Ⅲ」を紹介しながらデビュー経緯なども一緒に話していこうと思います。

 

「MOROHA Ⅲ」導入動画

MOROHA Ⅲの中から「tomorrow」を紹介します。MVにMOROHAと親交のある東出昌大さんが出演されていることでも話題になった本曲。

歌われているのは人間について。具体的には、子供の頃の夢、大切な人、夢、希望、現実、後悔、懺悔、孤独、絶望感、嫉妬、恨みなど 。このブログを読んでくださっている方が何歳かわかりませんが、きっと自分と重ねてしまうものが見つかるのではないかなと思います。

初めてこの動画を見た時、4分過ぎあたりからの展開で色々と思い出し頭の中が白くなってしまいました。とりあえず最後まで聴いてみてください。聴き終わった後、もう1回再生しているあなたがいるかもしれません。

 

「MOROHA」 について

 

メンバー

MOROHAは高校の同級生だったアフロさん(MC)とUKさん(ギター)の2人組です。音楽とは全然関係ないのですがアフロさんの笑った顔が凄い好きだったりします。

  • アフロさん (MC) :写真左
  • UKさん (ギター) :写真右

 

「MOROHA」 概要

2008年結成。MOROHAのお二人は雪国信州の出身です。2015年にリリースされた1stシングル「上京タワー」では生まれ故郷 (田舎) への愛と東京への憧れを曲にしています。田舎から上京した経験のある方はグッとくるものがあるのではないでしょうか。個人的には「開けてもくれても ジャスコ ジャスコ」のくだりでニヤっとしてしまいました。

「上京タワー MV」

 

MOROHAのスタイル

打ち込みなどの電子音は一切使用せず、1本のマイクと1本のギターのみで全ての曲を演奏するという唯一無二のスタイルで活動されています。アコギを弾くからと言ってフォークではない、ラップをするからと言ってヒップホップではない、ジャンル=MOROHAなのではないかと感じます。

バックサウンドがギター1本であることから、アフロさんの声が聴き手によく届く。アフロさんが汗だくになりながら叫ぶデリケートで赤裸々で反骨精神の詰まったリリックは胸に突き刺さり何とも言えない聴き手にザワザワした不思議な感情を与えます。

このようなスタイルからか「THA BLUE HERB」などのヒップホップアーティストはもちろんのこと「HUSKING BEE」や「BRAHMAN」などのパンクバンドから「SLANG」などのハードコアバンド「SUPER BEAVER」などのロックバンドとも分け隔てなく対バンしています。

曲を聴くと、ドラムのようなリズム入ってるじゃんって思うかもしれませんがUKさんがギターを弾きながら叩いて出している音なのです。鬼テクニック…。

 

MOROHAのデビュー経緯

MOROHAのデビューは、2010年のサマーソニック出場権をかけて争われた「出れんの!?サマソニ」が大きく関わっています。当時「出れんの!?サマソニ」の審査方法は以下の通りであり、一般ユーザーによるネット投票で300位以内に残らないとサマソニには出れませんでした。

残念ながら、MOROHAは1次審査の一般投票で300位以内に入れずサマソニの出場を逃しました。

しかしこの審査方法に疑問を感じていた(一般投票は票集めの要素が強く本当に才能あるアーティストを救い上げることが出来ない)「サニーデイ・サービス」の「曽我部 恵一さん」は300位圏外のアーティストも審査。その中でMOROHAを発掘しました。

そして、曽我部さんは審査方法に対する問題提起の意味を込め、サマソニ出場が不可能だと決まっているMOROHAを最終審査へ呼び出しました。出場が不可能であることを知ってもなお全力でプレイし審査員を圧倒するMOROHAの姿に、曽我部さんは「存在そのものが事件だ」と言葉を残しています。

また、MOROHAに対しては、以下のようなコメントも。

MOROHAは300位圏外だったが、こんなに才能があってもなんら評価の対象にはならないというこのコンテストのありかたを問う意味でライブチェックに呼び、ust中継もやってもらった。

ハナからサマソニには出られないと知りながらも魂のすべてをぶつけたMOROHAのライブは、ぼくにとってはその日一番のものだった。

MOROHAには審査員特別賞のようなものを与えたいと思う。

(引用:出れんの!?サマソニ2010公式サイト)

そして、同2010年10月に曽我部恵一さんのプライベートレーベル「ROSE RECORDS」から1stアルバム「MOROHA」をリリース。全国デビューをはたすことになりました。

 

「MOROHA Ⅲ」について

MOROHA Ⅲは2016年にリリースされたMOROHAの3rdアルバムです。2ndまでは曽我部恵一さんのプライベートレーベル「ROSE RECORDS」からリリースされていましたが、3rdからは自主レーベル「YAVAY YAYVA RECORDS」からリリースしています。

1st、2nd、3rdとリリースするたびに知名度が上がっているにも関わらず、沸々とした反骨精神は減ることが無い。アングラで終わるつもりもない、1つのジャンルに囚われるつもりもないという気持ちが伝わってきます。

1曲、1曲がとてつもなく真っすぐでBGMのように聞き流すことはできませんが、くすぶっているあなたの心の中に必ず何かが残る1枚です。

本作を引っ提げて行われたツアーファイナルは、まさかのBRAHMANとツーマン。アフロさんがかなり前のめりにTOSHI-LOWさんへアプローチしたとか。

 

2曲目「それいけ!フライヤーマン」

ライブで必ず盛り上がるアップテンポなナンバーです。これって本当に全部2人で音を出してるの!?と思うくらい厚みのある音とコミカルで強気な歌詞。ただ、冒頭の歌詞の発想力は本当に凄いなっと思ってしまいました。確かにそうだよアンパンマン。

ギターを弾きながら肘でギターを叩いてドラミングをするUKさんの超絶テクニックも必見です。

 

10曲目「四文銭」

1stに収録されている「二文銭」2ndに収録されている「三文銭」に続く曲です。その瞬間その瞬間のMOROHAという存在をリアルに歌っているMOROHAの軌跡のような歌です。まずは三文銭を聴いてから四文銭を聴いてみてほしいです。

まずは「三文銭」をどうぞ。2013年FUJIROCKに出演をはたせなかったMOROHAの決意です。

 

次に「四文銭」をどうぞ。2016年についに出場したFUJIROCK。

メインステージには出演できなかったが自分たちのステージをメインステージと称したMOROHAの決意をどうぞ。

▼収録曲一覧

1. RED
2. それいけ!フライヤーマン
3. 宿命
4. Apollo 11
5. スペシャル
6. VS
7. tomorrow
8. GOLD
9. Salad bowl
10. 四文銭

 

「MOROHA」 オフィシャルサイト

MOROHA Official Web Siteはこちら

MOROHA アフロさんTwitterはこちら

MOROHA UKさんTwitterはこちら

 

まとめ

人気・知名度共に上がり、芸能界にもファンの多いMOROHA。

生田斗真さんの会いたい人として「しゃべくり007」へ出演した際には、テレビを見て衝撃にあてられた人が公式サイトに殺到しサーバがダウンしました。テレビの力もあるかもしれませんが紛れもなくMOROHAの音楽の力によるものです。

ただ、MOROHAの一番の魅力はライブハウスでの存在感。今回の記事をみて気になった方はMOROHAのライブへ足を運んでみてください。

ブルーハーツのような反骨精神を持ち、THA BLUE HERBのような強いメッセージ性を持ち、銀杏BOYZのような青い優しさまで持っている。こんなジャンルレスなバンド他にいませんよ。

 

記事一覧のリンク

あわせて読みたい関連記事

Be the first to comment

コメントやおススメの音楽を書いてくれたら嬉しいです。