今回紹介するバンドは「The Prodigy (プロディジー)」です。

おい!こんな弱小サイトで紹介しなくても世界中の皆が知ってるよ! 3rdアルバムだけで1000万枚以上売れてるんだぞ!

など色々な意見が飛んできそうですが。個人的には紹介する理由がちゃんとあったりします。

邦ロックが流行っている昨今。最近の若い子はThe Prodigyとか聴かないんじゃないか。若い子はそのそもこのジャンル自体をスルーしてるんじゃないか。そして、こんな素晴らしいアルバムが安価でたたき売りされてなんておかしいだろ。とかとか…。

だからこそ、今さらながらあえての The Prodigyでいってみたいと思います。デジロック?なにそれ、古くないー?うけるー。などという若い子達に少しでも歩み寄って貰いたい。こんなカッコイイ音楽があるんだよと知ってもらいたい。

そんな気持ちを込めて、今回は世界中で売れに売れたThe Prodigyの3rdアルバム「THE FAT OF THE LAND」を紹介します。

おい!The Prodigyってミクスチャーなのかよ! というご指摘もあるかと思いますが。バンドリーダーのリアムが本アルバムを究極のミクスチャー作品と言っていたのでミクスチャーに分類します。

 

「THE FAT OF THE LAND 」紹介動画

THE FAT OF THE LANDから「Funky Shit」を紹介します。曲の冒頭部分を聴いて、あー!知ってる!という方も多いのではないでしょうか。今なお数多くのミュージシャンやDJにサンプリングネタとして使われている名曲です。個人的に本アルバムで一番The Prodigyぽい音楽ではないかと思います。

 

 

The Prodigyについて

メンバー

現メンバー (左→右)
  • キース・フリント (MC、ダンサー)
  • マキシム (MC、ダンサー)
  • リアム・ハウレット (プログラミング、キーボード)

結成当時は5人編成であったが、現在は3人で活動をしています。

バンドリーダーのリアム・ハウレット(写真右)と元オアシスのリアム・ギャラガーはそれぞれの奥さんを介して義兄弟でした。その繋がりからしばしばコラボレーションをしたりしていましたが、リアム・ギャラガーが離婚してしまったので義兄弟の関係は解消されてしまいました。

 

元メンバー(写真無し)
  • リロイ・ソーンヒル (ダンサー)
  • シャーキー (ダンサー)

元メンバーのリロイ・ソーンヒルはThe Prodigyが幅広い音楽性を追求していく中で存在感が薄くなり2000年に脱退。シャーキーはXLレコーディングスと契約をする前後である1991年に脱退しています。

※XLレコーディングスはThe Prodigyが初めて契約したレーベルであり4thアルバムをリリースするまで所属していました。5thアルバムからは自身のレーベルからリリースをしています。

 

The Prodigy概要

The Prodigyは1990年にイギリスで結成されました。

結成当初はダンサー専任のメンバーが2人も存在するなど、音楽とダンスを融合させた先駆者なのです。彼らは結成後すぐにレイヴカルチャーの人気アーティストとしてアンダーグラウンドシーンで注目を浴びるようになりました。

 

そもそもレイヴとは何なのか

レイブのルーツは80年代後半にイギリスから広まったウェア・ハウスパーティーであり、クスリをやって踊るという乱痴気なものでした。

ただ、現在では「ダンス音楽を一晩中流す大規模な音楽イベントやパーティーの事」と定義されているようです。毎週決まった場所で開かれるようなクラブイベントではなく、特別な会場で1年に1回開かれるような大きなイベントがこれにあたります。ロックでいうところのフェスのようなものですね。

ちなみにレイブの語源はロンドンのジャマイカ系移民の方の俗語で「自分に嘘をついて無理矢理盛り上がる会合」という意味らしいです。ちょっとそれっぽくて笑ってしまいました。

 

結成当初~1stアルバムリリースまで

さて、The Prodigyの話に戻すと、結成1年後の1991年にはXLレコーディングスと契約。1992年には1stアルバム「Experience」をリリースします。レイブカルチャーのアンダーグラウンドシーンで暴れまわっていた勢いをそのまま詰め込んだ本アルバムは、ブレイクビーツを多用した事、いち早くドラムンベースを実施した事で多方面から注目を浴びました。彼らは新しいダンスミュージックを鳴らすニューカマーとして一気にメジャーシーンへ踊り出ることとなります。

 

ロックとの融合

その後、1994年にはダンスミュージックにオルタナティブ・ロックを大々的に導入した、2ndアルバム「Music For The Jilted Generation」をリリースします。ダンスミュージックとしてオールドスクールやレゲエをサンプリングしつつ、上モノでロックのリフを鳴らすなどの新しい音楽スタイルは、当時盛り上がりをみせていたUKロックシーンからの追い風もありイギリス中に広がりました。本アルバムはイギリス国内だけで100万枚以上売り上げ、全英1位を獲得します。

そして、大ブレイクの勢いをそのままに1997年には3rdアルバム「THE FAT OF THE LAND」をリリース。2ndで実践したダンスミュージックとロックの融合をさらに深いところまで持っていき、民族音楽やHIP-HOPミュージックなどの異ジャンルも混ぜ合わせて昇華した音には、パンクロックやハードコアのようなひりつく凶暴性すら見え隠れします。本アルバムはアメリカ、イギリスを含む世界22ヶ国で初登場1位を獲得し全世界で1000万枚を超える大ヒットを記録しました。

The Prodigyは2nd、3rdの2枚のアルバムでダンスミュージックとロックを融合するという世界初の偉業を成し遂げたのです。

おいおいちょっと待てよ。ロックとダンスミュージックを融合させた先駆者はThe Stone Rosesだろと言う方がいるかもしれませんが、この2バンドのバックボーンには大きな違いがあります。The Prodigyはダンスミュージックからロックへ、The Stone Rosesはロックからダンスミュージックへとそれぞれ歩み寄っているのです。完全な別物です。

このムーブメントは日本でも大きな盛り上がりを見せ、今や日本の夏フェスの代名詞となったフジロックの初回開催(1997年)に参戦しています(残念ながら雨でライブは中止になりましたが…)。

 

ソロ活動からの原点回帰

2年間に及ぶ3rdアルバムの世界ツアー終了後、バンド活動に疲れたのか、メンバーはソロ活動を開始します。そして5年の時を開け、2002年にシングル「Baby’s got a temper」をリリース。しかし、本作が3rdアルバムの焼きまわしであるという批判を受けたことに腹を立てたメンバーは、半分以上完成していた4thアルバムを全て破棄してまっさらな状態から再作成を始めたのです。

こうして完成された4thアルバム「Always Outnumbered, Never Outgunned」はオアシスのギャラガー兄弟などがゲストボーカルに参加するなど豪華な1枚となりました。先行シングルが批判をされたことで3rdとの違いを出したかったのかそのサウンドは1stの頃のレイブ系ダンスミュージックに原点回帰しています。

個人的には。あくまで個人的には3rdのようなひりひりとした緊張感が好きだったのでちょっと悲しい出来事でもありました。もちろんかっこいいんですけどね。その後も4thの延長線上のサウンドで2009年に5thアルバム「Invaders Must Die」を、2015年には6thアルバム「The Day Is My Enemy」を発表して世界中で売れ続けています。6thアルバム発表時には初めて解散を示唆するような発言をしていましたが、まだ正式な発表はありませんね。

 

THE FAT OF THE LANDについて

THE FAT OF THE LAND は1997年にリリースされた3rdアルバムであり、プロデューサーはリーダーのリアムが自ら務めています。

本アルバムは、先ほども記載した通り2ndで創り上げたダンスミュージックとロックの融合を更に顕著に表現したアルバムとなっています。2ndに比べ、より攻撃的なバンドサウンドを導入し、デジタル面でも高速ドラムンベースをこれでもかというほど鳴り響かせています。さらに、ラップやスクラッチなどのヒップホップ要素を多用することで、単純なデジタルロックではないミクスチャーサウンドになっています。

リアム自身が本作を「究極のミクスチャー作品」と表現している通り、ダンスミュージックであり、テクノであり、ロックであり、ヒップホップであり、パンクロックである。そんな1枚です。ただ、ミクスチャー色が強くなっている分、結成当初~1stで武器にしていたレイブ系ダンスミュージック要素は影を潜めています。そのため初期~1st、そして最近のThe Prodigyが好きな方にはちょっと違和感があるかもしれません。

本作には、現在もクラブ界のアンセムとなっている、大ヒットシングル「Smack My Bitch Up」「Breathe」「Firestarter」などが収録されています。今回は、この3曲に加え、ヒップホップミュージック色の強い「Diesel Power」を紹介します。

 

1曲目 「Smack My Bitch Up」

イギリスの音楽サイト「PRS for MUSIC」にて「史上もっとも物議をかもした曲」の1位を獲得した本曲。その理由は過激な歌詞とPVによるものでした。

繰り返される「Change my pitch up、Smack my bitch up」を日本語訳すると、「ピッチを上げろ、おれのアバズレを張り倒せ」的な感じですかね。この歌詞と過激なPVが問題視され、英語圏だと普通に放送禁止曲になっています。日本だとたまにTVとかで流れてますが…。

PVは歌詞の通り、女性に暴力をふるう描写などがあり、かなりえげつない内容になっています。もし見たい方がいたらYoutubeなどで探してみてください。個人的にはあまり好きじゃないので今回は曲だけのものを貼っておきます。PVは修正版と無修正版が存在します。

レディング・フェスティヴァルでBeastie BoysがThe Prodigyに「おまえらクールじゃないぜ」と攻撃したのも実はこの曲が原因です。Beastie Boysのアダム・ヤウチが、ライブ前日に「Smack My Bitch Up」を演奏しないよう電話したにも関わらずThe Prodigyは一切悪びれずに1曲目から演奏しちゃったんですね。

色々とやっかいな曲ですが。音は。音はむちゃくちゃカッコいんですよね….。

 

2曲目「Breathe」

オリエンタルな雰囲気のイントロから、刀を振り回す音が響き渡る本曲。刀を振り回す音でリズムをとる曲を初めて聴きましたが、こんなにかっこよくなるのですね。リアムの天才っぷりに驚かされます。そして、マキシムとキースのMCの掛け合いが心地よいです。

 

3曲目「Diesel Power」

Diesel Powerという名前から連想される通り、工場の機会音のようなループトラックにキースのラップが乗ることで、本アルバムの中で一番ヒップホップ色の強いナンバーとなっています。The Prodigyの音楽性の広さを表すような1曲です。

 

8曲目「Firestarter」

曲は言わずもがなカッコイイのでとりあえず置いておいて。逆モヒカン キースの気持ち悪さと不気味さをPVで楽しんでください。

▼収録曲一覧

1. Smack My Bitch Up
2. Breathe
3. Diesel Power
4. Funky Shit
5. Serial Thrilla
6. Mindfields
7. Narayan
8. Firestarter
9. Climbatize
10. Fuel My Fire

 

物販(バンドTシャツ)

The ProdigyのバンドTシャツはオフィシャルストアにて購入可能です。

日本の通販サイトではバンドTシャツ専門店GARAPA-GOSさんなどで購入することもできます。

今回は2017年8月現在、オフィシャルサイトで購入可能なものをいくつか紹介します。1枚目のTシャツとか着て英語圏歩いてたら撃たれそうですよね。

The Prodigy オフィシャルホームページ

オフィシャルサイトはこちら

オフィシャルTwitterはこちら

 

まとめ。

今回は、あえてのThe Prodigyでしたが如何だったでしょうか。知ってることばかりだったわー。って方も多いかもしれませんが。

彼らはレイブ系ダンスミュージックとロックを融合させたバンドの先駆者であり、ダンスと音楽を融合させた先駆者なのです。えー。あの蟹の人たちでしょとか、そんな簡単な言葉ですませられる人達ではないのです。まあ、色々とお騒がせな人達であることは否めないですが。

あと、これはあまり言いたくないですが….今回紹介したアルバムはBOOK OFFで280円とかで売ってます。とりあえず買ってThe Prodigyに触れてみてくれたら嬉しいです。損はないですよ。

今の高校生とか若い子たちにも受け入れられたらいいなー。と願ってます。

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▼Beastie Boys

 

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